

熊が大変なことになっていますね。でもよく考えると不思議なことがあり
ます。気候が温暖化しつつあることは、かなり以前から声高に叫ばれてお
り、国内の農作物や果樹の分布にも影響が出ることは分かっていたはず。
そうであるならば、野性動物の食性にも影響があることは容易に想像でき
たはずです。もちろん熊の生息域にまで影響を与えるのが、二十年後か、
数年後か、いや、特に暑い夏が来た今年なのか、そこまでは誰も正確な予
測がつかなかったのでしょうけど、近い将来、確実に熊の生息域に影響が
あることは、動物学者なら想像していたのではないでしょうか。似たよう
なことが近年の米騒動でも言えます。いずれ米の作付けに影響があること
に気づいていた学者の方は何人もいたはずです。しかし、いずれも事前の
対策には結びついていなかった。もちろん、いま今人里にあるような熊の
餌となる果樹や樹木、植物を本来の熊の生息域である山の上の方に植林し
て育てるには何年もかかりますし、そもそも山の上の方で育ち、熊の餌と
なる果樹や樹木が実際あるのかどうかも難しいところだとは思います。と
はいえ、熊も米も何故か、唐突に起きた騒動になっています。もしかして、
気候変動だと騒いでいた方々は、2025年に例年より更に暑い夏が長く続く
のを全く想像していなかったのでしょうか。いや、そんなことは無いでし
ょう。何年の夏が暑くて長いかを正確には予測できなくても、いずれはそ
んな夏があることをずっと前から想像していたはずです。でも無対策。思
うに、気候学者、植物の学者、動物学者、農業の専門家、それぞれの所管
のお役所は全て縦割りで連携していなかったのでしょうかね。正解は分か
りませんが、おそらくはそんなところでしょう。そしてお役人には危機感
が不足しているのでしょうかね。疑えばきりはありません。・・・だから
気候変動について真剣に考えようと言いたいのではありません。同じ様な
縦割り、無連携、危機感の不足が、皆さんの所属する組織、勤務する職場
にもあるのではないでしょうか。
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