過去のコラム(Column151〜200)
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Column200 2007/4/9 up
■ 鏡の法則
自己実現やリーダーシップに関する著書の多いジョン・C・マクスウェル氏の本を読んでいたら、なるほどと思う
ことが書かれていたので、私なりの考えを混ぜながらご紹介します。
曰く、「鏡の法則」=「何かをなす上でまず見つめなくてはならないのは自分自身である」というものです。
更に、
「何かを成し遂げたい、もっと成長したいとあなたが思った時、
その思いや行動のネックとなるのは、周囲の環境、周囲の誰かではなく、あなた自身である。」と。
なるほど、自分を変えるために、まず知らなければならないのは、当然ながら自分自身ですね。
確かに、自分の行動、自分のビジョンって、振り返ってみれば、どうだったっけとかなり曖昧だったりします。
自分が何者で、どんな行動をしているのかは、自分自身では中々見えないですね。
自分自身が理解出来ていなければ、周囲の方とうまく付き合うなんて、 まして新しく出会う方とうまく付き合う
なんて難しいことです。
私自身が、自分は人付き合いがうまいと思っているのですが、よく考えると、その多くは、単に我慢によって成
り立っています。
相手に上手く理解されるように、日々、自分の主張を伝えられているのでしょうか?
この状態を人付き合いがうまいと言うのでしょうか?
自分は人付き合いがうまいと思っている皆様。
うまく付き合うことは、お互いが我慢し合うこととは、ちょっと違うようです。
私自身も錯覚しているだけなのかも知れません。
マクスウェル氏はもう一つ言っています。
「あなたが違いを生み出すことの出来る最初の人間はあなた自身である。」 と。
つまりは、「鏡で自分を見るように、自分を振り返り、自分自身をまず変えなさい」というのが 「鏡の法則」でマ
クスウェル氏が言いたいことなのでしょう。
鏡の法則。考えれば当たり前のことなのですが、出来ていないこと。・・・それを気付かせてくれます。
Column199 2007/4/4 up
■ イメージの中の事実
今朝は激しい雨の音で目覚めてしまいました。 記憶をたどると、4月の上旬って雨が降ることが多かったような気も
します。 暖かくなって新しい春物のスーツに衣替えしたのに雨で足元が汚れてしまう季節。 私にとって4月はそん
なイメージなのです。
でも、人のイメージって、案外、 過去の1回の強烈な体験から作られるものなので、しょっちゅう発生している気がす
ることも、実はめったに起きないことだったりもします。
会議などの際、「いつも、○○の結果になるから、□□の方向にプロジェクトを進めるのは嫌だ。」
なんて抵抗する方がいても、
「あなたのその「いつも」って何回中何回起きたのですか?」 と質問すれば、
「そうだなあ、えーと10回中、2回位かな。」 なんて稀なケースだったりするのです。
交渉や調整の場面では、この 「いつも」 に惑わされないことが重要です。
もちろん、ケンカごしに、「そんなわけないでしょ。」 とは言うのは逆効果ですが、
「それは、この仕事を進める上で問題ですね。今まで、何回位そんなことがあったのですか?」 とうまく確認すれば、
相手も記憶を数字に置き換えて客観的に見れるかも知れません。
「まあ、大した問題ではないか。」と思ってくれれば問題解決です。
Column198 2007/4/2 up
■ 質問の効果
先日、就職活動の学生さんを面接していて、私の勤務先 (=出向先=不動産会社)への志望動機を質問したところ、
全く要領を得ない方がおりました。
そこで、「なんでこの業界を回っているの?」 ちょっと質問を広げてみました。
コーチングで言うところのチャンクアップです。
すると、多少は口が回り、「大規模な都市開発をしてみたい。」 という回答です。
でも、私の勤務先では、大規模な都市開発はしないのです。
どうも、デベロッパーと言われる企業のTVCMやら、六6 (六本木) や 丸の内 (丸ビル等)、東京ミッドタウン (防衛
庁跡) などの再開発の報道のイメージが先行しているようです。
「知ってると思うけど、不動産会社にも色々あるよね。
もちろん、都市開発する会社もあるけど、
仲介会社だって、マンション販売だってあるし、・・・・ 当社はオフィス賃貸が主な仕事だよ。」 と言うと、
言葉に詰まっています。
「他にどんなところを回ったの?」 今度は、チャンクダウンして答えやすい質問です。
「えーと、○○とか□□とかです。」 不動産会社ではありません。
「じゃあ、回る業界を決めているわけではないのかな?
では、どんな観点で会社を回る会社を選んでるのかな?」
またしても口ごもっておりましたが、実は、答えの内容はなんでもいいのです。
学生さんがどんな意識を持って、就職を考え、志望会社を考えているのか?
つまり、しっかりした考えを持っているのかを知りたいだけなのですから。
でもこの時期、
就職活動で出会う企業の方が、何を聞きたくて質問するのか、それが分からない。 もしくはそんなことを考えようとも
しない学生さんが結構多いのです。 まだ就職活動序盤という気持ちなのでしょう。
(大手企業ではとっくにピークなのですが。)
座っているだけでは就職なんて出来ないよ。 とか、
まだ色々回るのだから、練習だと思っていいよ。 そう言ってあげたいところです。
まあ、そこまでは言えないので、出来れば、そんな学生さんたちの本音を引き出したくて、色々と質問の方向性を変え
て、本人が自分の考えをまとめられるようにしてあげています。
無駄ですかねえ。
Column197 2007/3/16 up
■ 時間の流れ
先日、効率的な時間活用についてご紹介しました。
しかし、時間が過ぎていくのを捉える感覚は人によって、更には気分によっても変わります。
例えば、小さい頃と比べて、時間の経つのが早いと思いませんか?
私なんか、1週間があっと言うまに過ぎ去っていきます。 今は金曜の晩ですが、月曜の朝が先程のことのようです。
誰しも、仕事が忙しいとか、充実した時を過ごしている。 という状態であれば、時間が早く過ぎていくのではないでしょ
うか。
でも、することもなく、無駄に時間を過ごしていると、中々時間が経たない。
やはり、自分の気分を中心に時間の流れは変わってしまうのです。
時間が無いとか、時間が有り余っているという方は、まずは、自分の気持ちと向かい合ってみましょう。
Column196 2007/3/15 up
■ 頑張れば、出来る ・・・・ かなあ?
「頑張れば、出来る!」 そんなポスターが駅に貼ってありました。受験予備校の宣伝です。
実はこの言葉、人から言われる言葉としては、私は大嫌いです。 当然、人に言うのも大嫌い。
「君なら出来るよ。」 家族や、会社の部下・後輩にそう言ってハッパを掛けることはあっても、
「君なら頑張れば、出来る。」 なんてことは絶対に言いません。
何故なら、頑張れば出来るは、イコール、頑張らなければ出来ないだと、私が思っているからです。
これって、今は出来ない。でも根性でやってみろ。もしくは、頑張って能力をUPすれば、出来るようになるよ。
ということなのでは。
彼女にでも言われない限り、
大きなお世話だ、俺は既に頑張ってるよ。腹立つなあ。 ・・・・そんな気持ちになったりしないですか?
私が天邪鬼(あまのじゃく)なのかも知れませんが、人に言われたり、お駄賃あげるよ的な動機、つまり外的動
機では、逆効果なのです。
逆に、この資格を取って、自分が成長した証にしたいな。とか
これがうまくいったら、家族が喜ぶかな。とか、
この仕事は大変だけど、やり甲斐があるからもっと努力しよう。 なんて自発的な動機、つまり内的動機だと、
けっこうやる気になります。
つまり、自分自身への掛け声としては頑張れを使っています。
「まだまだ俺は頑張れる。」 とか、
「俺は出来る。」 というふうに。
ですから、「頑張れば、出来る!」という駅のポスターが、受験生本人に訴えかけるものは少ないような気がします。
「頑張っている君を応援する!」 なら分かりますが。
Column195 2007/3/11 up
■ 成長しない歯車
自己中心的な上司は、部下の目標を決める時、
自分の目標のどの部分を、彼らに手伝ってもらえるのかと、頭を悩める。
自己中心的ではない上司は、部下の目標を決める時、
彼らが目標を達成するのを、自分はどう手伝ってあげられるのかと、頭を悩める。
会社の目標を各部門が分担する。部門の目標を各課 (グループorチーム) が分担する。
そう考えれば、各課 (グループorチーム) の目標を各人 (メンバー) が分担すると考えるのも順当であり、部下に目
標達成を手伝ってもらおうという考え方も妥当なのかもしれません。
でもでも、
もし、部下が自分で自分の目標を考え、目標達成までの活動の中で成長していくという図式が描ければ、目標達成を
手伝うのは上司の方、と考えるのが妥当になります。
もちろん、上司が分担させたい目標と、部下が自分で考えた目標が一致すれば、それにこしたことはありません。
いわゆる、Win−Winの関係になるでしょう。
難しいと思いますか?
チームの目標をあなただけで決めるのではなく、メンバーも交えて決めればいいだけです。 ・・・でしょ。
もちろんそのためには、日頃から部下が経営的視点で行動し、自分がチームを率いているのだと思ってもらえるよう
に育てなければなりません。
そうかそうか。 ・・・・でもどこか変だと思う方。
その通り、あなたのチームの目標はあなたの上司が決めているのかもしれません。
しかし、図式は同じ。
あなたがリーダーを務めるチームが所属する部門の目標は、上司一人に決めさせるのではなく、あなたや、他のチ
ームリーダーも参画して決めるのです。
それはすごく難しい。 ・・・・そんなことないでしょ。
あなた自身が、日頃から経営的視点で行動し、自分が部門を率いていると事実で示せば良いだけです。
それができなければ、あなたは組織の歯車でしかないということなのです。
組織の歯車であるあなたには、部下に本人の目標を考えさせることはできません。
よって、部下も自主的には成長しにくい。あなたのチームも自律的には成長はしないのです。
部下に組織の目標を押し付けて、その頑張りの中で部下が成長する。 もちろんそれも有り。
でも、そんな成長が永遠に続く時代でもないでしょう。
私は、部下、メンバーが自分で目標を立てることを支援します。
Column194 2007/3/10 up
■ 承認の関係
コーチングの本を読むとよく、アクノリッジ (承認) というスキルが紹介されています。
分かりやすい例で言えば、相手を褒めること。 それが承認だそうです。
但し、人を褒めようと思うと、相手が褒めるに値する行動をしてくれないと機会がありません。
承認する機会も少なくなってしまうでしょう。
そこで、相手のちょっとした進歩を見つけて、その事実をフィードバックする。すると、相手は客観的な事実として自分の
進歩を感じられ、モチベーションが向上する。 という図式になります。
ここで言うちょっとした進歩は、伝票の合計が一発で合ったことでも良いし、会議での発言があったことでも良いのです。
・・・・・・・そんなことで、本当にモチベーションが向上するのでしょうか。 誰でも思う疑問です。
では、そんな疑問にお答えするためにちょっと脱線。
この承認というスキル。 フィードバックするのは、別に、本人の進歩・進捗で無くたっていいのです。
例えば、朝、 「お早う!」 ときちんと相手を見て挨拶する。
これは、相手がそこに存在することそのものを承認することになるのです。
帰宅して、奥さんの髪型が変わっていたり、新しい服を着ているのに気付いてあげる。それと全く同じだと言えば、モチ
ベーションが上がると言うのにも頷けるでしょう。
なんだ簡単じゃないか。 そう、簡単です。相手のことをきちんと観察してさえいれば。
しかし、この観察というのが、出来ない人には出来ないわけです。
相手にきちんと興味を持ち、相手の変化や、会社なら仕事ぶり等にも注意を払うことが必要なのです。
大変だ。 そう大変と言えば大変。
でも、コーチングとは単なる技術 (スキル) ではなく、相手との関係作り、そして文化なのですから。
Column193 2007/3/4 up
■ 最強のチーム
昨晩は、定年退職する以前の上司の謝恩会に出席しました。
その方の部下だったのはもう7年くらい前ですが、当時の仲間も集まっていました。
当時私は新任管理職で、自分の所属するグループの次席であり、自分のグループと部内の他のグループの後輩社員
を取りまとめていました。
部で担当する行事や会議体の運営を彼ら7、8人の男性社員で、一手に引き受けていたのです。
昨晩は、私と彼ら、つまり当時のチームが一同に会したわけです。
当時、苦労しながらも色々なことを成し遂げた記憶が甦りました。
妥協せず、とことんやる最強のチーム。そんな記憶です。
今、思い出しても、若さ、パワー、知己、粘り、仲間に対するいたわり、 そしてモチベーションがそろった仲間です。
彼らは既に、夫々の行き先で責任ある仕事を任されて、多くはリーダーとなっています。
今、私がいる環境では、そんなチームを作ることはとても不可能です。
若さと幾つかの要素を持った者はいても、苦労や障害を前にして、前向きな気持ちを維持できる方を中々見かけません。
最強のチーム。懐かしい限りです。でも、きっとまた、そんなメンバーを育てようと思い直しました。
Column192 2007/2/18 up
■ 自己主張の多い方々
人の話を聞くのが苦手な方って、相も変らず多いですね。
コーチングに関する解説をもうちょっと聞きたいとおっしゃる社内の役付職の方が、
「どうやって傾聴すればいいのかなあ」と言うのですが、延々自分の事情をしゃべり、全く、人に口を挟ませま
せん。
この方には社内向けのコーチングのメルマガを配信しており、もっと良く知りたいのとことだったのですが、聞く
耳持たぬといった感じです。
そして、 ようやく話を区切ったところで、一言。
「本当に人の話を聞けるようになりたいのですか?」 そう言うと。
「だって、その、人の話を聞けたほうが、相手が分かるし・・・。」
「本当にそう思っているのですか?」
「ええ、まあ。」 続けて、言い訳をベラベラ話しだそうとします。
「じゃあ、もう少し黙っていなきゃ、相手が話せませんよ。」 無理やり遮って私が言います。
「でもねえ。止まらないんだよね、話が。・・・。」 またもや、話続けようとします。
「ねえ、ちょっと黙ってくださいよ、ホント。 私から何かを聞きたかったのじゃないですか?」
声を荒げると、やっと黙りました。
「黙るって心に決めるか、さもなければ、口にチャックを付けなくちゃ、人の話なんて聞けないでしょう。
そうだ、自分の口にチャックをするところを想像してみて下さいよ。要点だけ言ったらチャックしましょう。ねっ!」
無理やり、そう言って、再びベラベラしゃべり始めたその方を無視して立ち去りました。
その後、自席からその方を観察していると、
相変らず周囲の方に、自分の立場や考えばかり主張しており、
「ちょっとは人の話を聴け」 と上司にまで怒られています。
私はコーチではありませんし、
この方が人の話を聞けるようになるとは到底思えないので、その後はアドバイスはしておりません。
実は、比較的よく話をする上位職の方にも人の話を全く聞かない方がいます。
この方にも社内向けのコーチングのメルマガを配信しており、頻繁に部下指導についてアドバイスを求めてき
ます。
しかしながら、常に、
昔はどうだったとか、あいつはだめだ、とか同じ話になってしまい、こうしたらどうですかというアドバイスの段に
なると、全く人の話を聞いておりません。
自分の話したいことだけ話して終わり、 しかも毎回同じパターンです。
最近では、小泉さんも勧めた「鈍感力」が大切だなんて言っています。 鈍感力も時と場合ですよねえ。
2人とも自分が工夫するという、自分が努力するという考えが無く、
またそれ以前に、自分は正しいと信じている。 自分の話をしないと気がすまない。 という点では同じです。
この2人は、アドバイスを求めるだけまだましなのですが、
私の周囲では、問答無用で人の話など耳に入っていない方が多かったりします。
会社に勤めて、部下に命令ばかりしていると、皆そうなっちゃうのでしょうね。
そもそも無料で得られるアドバイスなんてものには、真剣になれないかもしれませんね。
今流行の鈍感力をかさにきて人の言うことを聞こうとしない方が増えても困りますしねえ。
Column191 2007/2/18 up
■ 「頑張れ」はタブーな言葉
本日(2月18日)の朝日新聞の「声」(読者投稿)のページに、頑張れという言葉はしんどい言葉だという投稿があ
りました。
投稿者の方が病気により精神状態が極限まで追いつめられている時に、声をかけられた励ましの言葉の中で
「頑張れ」という言葉には怒りがこみ上げ、 他人には決して使わないと決めたとのことです。
この時期、受験生に対しても安易に使ってはいけない言葉というわけです。
確かに、「頑張れ」 という言葉は、声をかけた方は何もせずに、本人だけに頑張りを強要する言葉に思えます。
(もちろんケースバイケースですが。)
一緒に頑張ってきた仲間に 「頑張ろうな」 と言われるなら、
「おう、お前も頑張れよ」 と言えますが、
一方的に言われると、
「無責任に挨拶代わりに使うな」 と言いたくなるような気もします。
「あんたには関係ないので放っておいてくれ」 とう気持ちも高まるでしょう。
メンタルヘルスの書物を見ても、「頑張れ」 は、
心の病になっている方には使ってはいけないと明記されています。
もう頑張れない状態なのにハッパをかけられても焦燥感がつのるだけで、逆効果なのです。
皆さん、お気をつけ下さい。
〆〆〆
但し、
もし、自分自身に対して、心の中で「頑張れ」と言うのなら、色々な場面において、かなりの効果がありそうな気
がします。
人が聞いていなければ、心の中だけでなく声に出して、「頑張れ」と言ってみましょう。
Column190 2007/1/30 up
■ 浜ちゃん、朝の一声 (ひとこえ)
月曜の朝のオフィスって寒いですねえ。
休出者がいないと、2日間暖房が入っていないですから。
まあ、今朝はそんなに寒くなかったですけど、まだまだ寒い朝は続きそうですね。
ところで皆さん、そんな朝に、眠そうな顔をして、コートを着たまま現れたり、不機嫌そうな顔をしてオフィスの入っ
てくる方って結構いらっしゃいませんか。・・・ちょっとだけ、自分自身を振り返ってみて下さい。
私も朝は眠いです。
早起きして何とか座れる電車に乗っていますが、電車が冷えていて本を読む気も起きません。
でも早く出勤しているので、周囲の方が出勤するころにはなんとか眠い出勤モードから、ちょっと目が覚めた仕事
モードへの切替えが出来ております。
最近では、一駅10分弱を歩いたりもしているので、途中でちょっとポカポカしてきて、まだ冷えている会社の中が
十分暖かいような気もしています。
朝は眠い、寒い。
気だるい雰囲気でオフィスに登場するのも当然の自己表現かもしれませんが、朝一番に、ニコヤカ、爽やかにあ
なたがオフィスに登場すれば、職場の雰囲気がずっと良くなると思いませんか。
釣りバカ日誌の浜ちゃんが、遅刻はせずに、あの快活さで毎朝登場したら一日のスタートも上々になるのになあ、
何て、思うのは私だけでしょうか?
そういえば、浜ちゃんに学ぶ組織学の本もあるようですよ。
Column189 2007/1/19 up
■ 契約保留の交渉術
私は、プロ野球に関してはあまり詳しくないし、かつ興味もほとんどないことから、最近になって知ったのですが、
阪神の関川選手が、契約更改交渉中に球団幹部の方があくびをしたのを理由として更改を保留したとか。
まあ、増額であったにもかかわらず納得いく額でなかったのが原因なのかなと、深読みもしたくなるところですが、
こと交渉という観点に目を移せば、交渉相手が本気モードでないと思えば、仕切り直ししたくなるのも当然でしょう。
この相手に対しては、この切口で責めよう 位の準備が不十分だったとしたら、ある意味球団側も、狡猾ではなく、
いい球団なのかもしれませんが。
あくびは生理現象、とはいえ、切った張ったの駆け引きを行う大事な交渉の最中に、交渉の当事者があくびはしな
いでしょう。普通は。
こいつは本気ではない、すぐOKするやつ。 とでも思っていることを気づかれてしまいますもんね。実際にはそん
なこと思ってないとしても、確実に誤解されてしまいます。
「君のことは是非欲しい、でもこれ以上の金額を出す余裕がない。なんとか頼むよ。」 のはずが、
「まあ、どうでもいいけど、この金額ならOKなんでしょ。残れば。」 になってしまいますよね。
ふんぞり返って交渉に臨むか、前に乗り出して話をするかによっても、人の受止め方って違いますよね。
交渉の場においては、
たとえ発言内容は同じでも、態度ひとつで、相手の受止め方が異なる。
覚えていたほうが良さそうです。
Column188 2007/1/15 up
■ 主張する目的
多くの方にとって、「人の目」は気になるものです。
もちろん、「人の目」なんか全く気にならないという方も世の中にはいるでしょうが、一人で山篭りをしているの
でもない限り、自分の行動が周囲にどう受止められるかによって、自分自身に影響が返ってくることもあるわ
けで、「人の目は」大事なことです。
とは言え、あなたの行動が、実際に周囲の方々に理解されているかと言うと、疑わしい部分も多いのではない
でしょうか?
振り返ってみて下さい。
「忙しい、忙しい。」 というあなたの忙しさの中身を周囲の方々は、きちんと理解しているでしょうか?
社内外と切った張った(?)の打合せをして、担当業務を何とか軌道に乗せているあなたの努力を、周囲の方
は判ってくれているでしょうか?
仮に、
「今回もスムーズにやってくれたね。ありがとう。」という言葉をかけられたとしても、
「どうなるかと冷や冷やしたよ。君の努力のお陰だよ。」とまでは思ってもらえてないかもしれません。
結果、正当な評価を受けていないかも知れないのです。
ここで、「どう思われようといいよ。」 と言うのであれば、職場の雰囲気や状況にもよりますが、仕事を趣味とし
てとらえ、自己満足しているだけのような気もします。
難しい部分ではありますが、
この仕事は苦労してなしとげたんだ、という主張が上手く出来れば、次回は、サポートがスムーズに得られる
かもしれませんし、個人としてではなく、チームとして問題解決に取り組めるかもしれません。
また、
周囲に感謝されれば、さらにモチベーションが向上し、もっと難しい仕事をやりとげる力があなたに湧いてくる
かもしれません。
自分の努力や苦労の中身をきちんと主張し、周囲の理解を得ることは、チームとしても、組織としても成長す
ることにもつながるのです。
逆に、いつも、同じように困難な仕事をあなた一人が努力して解決していく。
これでは、あなたの能力は伸びても、あなたの後輩や周囲の同僚の能力は伸びません。あなた自身のモチ
ベーションもそう高くはならないでしょう。
もし、自分にはサポートなんか不要だと思っているのなら、部下や後輩の成長の機会を奪っていることにもな
るのです。
〆〆〆
必要以上に仕事の内容を誇張し、大きい成果だと主張する方を時々見かけますが、本当に難しい仕事なら、
誇張せずとも、困難さと努力を伝える手段はあります。
上司に対してなら、
・経過報告をきちんと行う。
・とくに決断が必要な打合せには同席してもらう。
部下や後輩に対してなら、
・打合せに同行する。
・時折、経過説明をして、サポートを頼む。
遠慮せず、ちょっとずつ忙しさや困難さを周囲の方々と共有してみませんか。
それが周囲の方々のためにもなるのだと信じて。
Column187 2007/1/3 up
■ 一年の計
一年の計は元旦にあり。
何て言いますが、元日早々、寝坊をしてしまいました。
午前中には近所の空いた神社に初詣に行きましたが、それ以外は、ノンビリと寝正月の元日でした。
まあ、正月だからいいでしょ。
とは言え、年の変わり目は、昨年の気持ちを一旦区切って、新しい気持ちで何かを始めるには、絶好の機会です。
もちろん、中々それが出来ないんだよねえ。
・・・・・ とおっしゃる方も多いことでしょう。 三日坊主は人の常です。
でも、せっかくですから、
1年の目標を立てろといえば、面倒くさくなってしまう方も、3月くらいまでの実行できそうな目標を立ててみてはい
かがでしょうか。
そんなに難しくなく、実行可能性の高い目標を年初にクリアできれば、「よし、次は何をやるかな」という気持ちにも
なります。
私も、この1週間位で、仕事と私生活の両方の、当面の活動目標を立てようかと思っております。
明日が仕事始めの方も多いでしょう。
ちょっと短い正月ですが、何か新しいことを始めるには、ちょうど良いかも知れません。
Column186 2006/12/31 up
■ 情報を見る眼
総務省の社会生活基本調査によると、日本人(有業者)の平均起床時間は6時43分とのこと。
東京は7時05分。と週刊東洋経済 (12/23号) の記事にありました。
東京に通勤する近県はもっと早いでしょうが、思ったより遅いのでびっくりしました。
なんて思いながら総務省統計局のHPを見ていると。
総務省統計局 >>> http://www.stat.go.jp/data/guide/download/shakai/index.htm
なんと、現在公表されているのは平成13年つまり2001年の調査の結果じゃないですか、2006年に行われた
調査結果の公表は来年7月以降です。
おいおい、東洋経済は4年も前の調査結果を現在の動向のように記事にするのか?・・・ちょっとびっくりしました。
総務省統計局HPからも東洋経済の「統計月報」のHPにリンクが貼られているくらいだから、いいかげんなな内
容を記事にするとは思えません。単に、2001年の調査と書き忘れたのか、本年の調査との混同があったのか
も知れません。
まあ、4年くらい前なら大差ないかもしれませんが、でも記事を見た方は、最近の社会の傾向なんだと思うでし
ょう。
この出来事の教訓は、情報を活用するには、その内容をきちんと見極める眼が必要 ということでしょう。
皆さん、どう思います。
Column185 2006/12/29 up
■ 仕事への意欲
世の中の方々の、仕事への意欲のなさがチャンスを生む (か?) というお話。
タワーズ・ペリンという会社をご存知でしょうか?
米国の人事戦略コンサルタント会社ですが、世界に9000人のスタッフがいる大企業でもあります。
このタワーズ・ペリンが16ケ国の86000人に行った仕事への意欲に関する調査の結果、がWEB上にありました
のでちょっとご紹介します。 (出典:日経情報ストラテジー、東洋経済等)
非常に意欲的である国
1位:メキシコ、 2位:ブラジル、 3位:アメリカ
最下位:日本(おっとと)、 ブービー:イタリア、インド
うーん。ちょっと心配になってきました。
まあ、判定方法にもよりますが、
実は、調査対象に占める、意欲のない方の割合で順位を決めています。
1位:メキシコ(40%)、 2位:ブラジル(31%)、 3位:アメリカ(21%)
最下位:日本(2%、おっとと)、 ブービー:イタリア、インド(7%) となります。
では、意欲的でない国
1位:インド(56%)、 2位:日本(41%)、 3位:イタリア(29%)
普通に意欲的である国
1位:オランダ(73%)、 2位:韓国(71%)、 3位:ドイツ、アイルランド(70%)
日本はビリから3番目(57%)ですが、最下位のインド(37%)をのぞけば、そんなに低い数値でもないと思います。
全般的に日本人サラリーマンの意欲のなさが判る調査結果でしたが、タワーズ・ペリンの分析では、企業側から一
方的に終身雇用制が無くなったよと言われ、サラリーマンの仕事への意欲は一気に無くなったのだと、というような
ことのようです。
そうかもしれませんね。
サラリーマンの気持ちを代弁すれば、成果主義でチャンスが与えられた、というよりは、成果主義でフルイにかけら
れた、という図式なのです。
しかししかし、実はこの状態は人事マンにとって千載一遇のチャンスともとれます。
長い間、常に裏方であった人事マンが、社員のモチベーション向上により会社に貢献できるチャンス。向上により会
社に貢献できるチャンス。有る意味陽の目を見るチャンスでもあります。
ある意味、陽の目を見るチャンスでもあります。
もちろん、社員のモチベーションを飛躍的に高めるような方策を具体的に実行するのは、困難を極めるでしょうが、
せっかくですから、私は前向きに考えることにします。
Column184 2006/12/28 up
■ いじめ問題
いじめ問題が世間をにぎわせておりますねえ。
週刊ダイヤモンドの記事で、教育再生会議が11月29日にまとめた 「いじめ問題緊急提言」 をどう思うかをはじめとす
る、こどものいじめに関するアンケート結果が載っていました。
20歳以上の男女500人が回答していますが、78.8%の方がいじめはなくならない。
教育再生会議の提言である、いじめた子どもの出席停止処分は効果ありとした38.2%に対して、効果なし40.6%、
むしろ逆効果21.2%という内容です。
4割弱も賛成している。と考えればいいのか、6割以上が反対していると考えればいいのか、捉え方は難しいですが、
過半数以上が効果なしと考えているのは事実です。
さてここで、よく考えてみましょう。
いじめた子どもに罰がないのはおかしくないですか? ・・・・・ いじめたのですから。
難しいのはいじめは多くの子どもがやっているというところでしょう。
皆でいじめたら、皆を罰しなくてはなりません。 極端な話、クラス全員が出席停止なんてことも考えられます。
と思っていたら、昨日曜のニュースで、いじめた加害児童を正式に告訴した父親の話が取り上げられていました。
いじめの理由も、父親が中国人という本人には全く責任のない理由。
教育委員会に訴えてクラス全員が謝ったあとも、結局いじめは続き、いじめられた子どもは、3年経った現在も、いじめ
が原因の心的外傷後ストレス障害 (PTSD) によるフラッシュバックに悩んでいる状態です。
告訴した後も、学校側が証拠提出に非協力的であったり、当時の加害児童側がいじめの事実はないと証言したとのこと。
裁判結果がどうなるかは別としても、
いじめは、その結果及ぼす影響によっては犯罪なのだと教育し、実際に裁判が頻繁にあるようであれば、いじめもかなり
減るでしょう。
会社でのパワハラなどは訴え難いでしょうが、少なくとも上下関係がない子ども同士のいじめでは効果があると思います。
子ども訴えるのか、訴えられた子どもが再生できなくなる。確かに。
でも、相手の性格にまで影響を与え、時には死に至らしめる陰湿ないじめは、犯罪以外の何物でもありません。
では、その親を訴えてはどうでしょう。
ここでも難しいのは、
中心的にいじめを行った子どもだけでなく、自分もいじめないと、いじめられていまうからといじめを行っている子供も
いることです。でも、いじめを見過ごすこともいじめ。それは間違いありません。
ちょっと極端な話しかもしれませんが、甘いことをやっていてはいじめは無くならないでしょう。
どうでしょう。
Column183 2006/12/27 up
■ 転職後の予想外
転職後に判った予想外のことは何か、という新聞記事がありました。
過去3年間の転職経験者へのアンケート結果をまとめたもののようですが、
○勤務内容・勤務時間に関するもの。
仕事内容が事前説明と違う、サービス残業が当たり前、職場の実際の勤務時間が違う、業務が多く休日出勤が多い。
○飲み会・朝礼・運動会など社内の慣習的行事に参加しなくてはならず、とまどった。
○ワンマン社長がいる、親会社の支配が強い等の理由で、現場に権限がない。
○自分の能力、経験が生かせない、周囲にやる気がない。
○同期入社がいないので相談相手がいない。
○福利厚生制度が整っていない。
○入社後、業績が悪化した。
そして、1位は、
○社内研修が不十分。
うーん。ミスマッチというより、下調べの不足が目立ちますねえ。 はなからわかってるはずと、思えることまであります。
まあアンケートなので、項目があったからチェックしただけの方もいるのでしょう。でも、転職と言えば、一生を左右す
ることですよねえ。(考えが古いかもしれませんが。)
もっと真剣に考え、人事担当者の話だけではなく、事前に色々調べるべきである気がします。
従前の勤め先が左前になったり、潰れたりして、転職の選択肢が限られている場合は仕方ないのでしょうけど。
でも、人事担当者として思うに、
厳しいようですが、転職者の採用=中途採用を行おうという動機の8割方は即戦力の確保です。
新卒の方を、社会人のマナーから教育して自社の色に染めていくのとは、わけが違います。特殊な機械の操作等特別
の仕事でもなければ、新たに研修しようと思って、中途採用はしないでしょう。
最低限、自分自身にどのような能力があるのか、それが世間で通用するのかと再確認することが必要でしょう。
別に転職しなくとも、自分自身の能力をしっかり理解し、今後社内でどう能力を発揮していくのかと考えることは必要な
気がします。私自身、専門能力がない、ただの総務人事マンですから。
その必要性を強く感じます。
Column182 2006/12/26 up
■ ピロリ菌の感染率
胃痛、胸焼けに悩まされたことのある方々、最近では、条件を満たせば保険治療も可能になったピロリ菌。
ごぞんじですよね。
胃潰瘍の原因はストレスと単純に考えられていたのは、ほんのちょっと前のことです。
それが、ヘリコバクター・ピロリ菌の存在と潰瘍に与える影響が医学会で認知され、さらにはこの秋、厚生労働省
(国立がんセンター津金予防研究部長)が、ピロリ菌感染者は胃癌になる危険性が非感染者に比べて5.1倍だ
と発表しました。
日本人の40才以上の約8割の方がピロリ菌に感染しているという事実と重ねあわせると、危険性5倍は特別なこ
とではなく、すでに一般的に危険なのだという気もします。
やっぱり、ピロリ菌は除去すべきなのだと私自身も思うところですが、但し、これだけでは、どんな基準で5倍なの
かは不明確。調べたところ、40〜69才の37000人の方のピロリ菌感染率と胃がん発生率を調べたようです。
もっと言うなら、この調査対象の、胃がん発生は、512人(1.38%)。
仮に、ぴったり8割の方29600人がピロリ菌に感染していたとしても、発症率は1.73%です。
この数字を大きいと見るか、小さいとみるかは難しいところです。
ところで、
ピロリ菌の除去が保険対象になるには、あきらかに胃潰瘍でなければならないようです。
ガスター10などのH2ブロッカー系の薬が自由に購入でき、胃痛が簡単に鎮められる現在、本格的な胃潰瘍にな
る方も減っているでしょう。そこが保険適用のちょっと難しいところかもしれません。
皆さん、どうします。
Column181 2006/12/25 up
■ 子どもはサンタを信じる
子供ってサンタクロースの存在を信じてるんですねえ。
昨晩、寝しなに小4の娘の所に偵察に行くと、既に寝てしまった娘の机の上にサンタさん宛てのお手紙がありました。
開くと、
「サンタさん今年も来ていただいてありがとうございます。 欲しいものを書きますのでお願いします。」 と書かれて、
希望するプレゼントが順位を点けて10個ほどリストアップされてます。
事前に準備したものとはちょと違いますが、似たようなものが記されていたので一安心。
既に、親からのプレゼントは渡してあるのですが、サンタへも要求があるのです。
しかし、リストには、カミサンが買い換えなくちゃと言っていた家電製品を覚えていたようであり、それも書かれており
ました。 親がサンタだとは思っていないようです。
今朝は、「今年もサンタさんが来た。」 と大喜びして塾に行ったようです。
でもって、会社から帰宅すると、
下の娘が居間の扉のところに立っていて、
「ねえ、パパ。サンタさん来たんだよ。でも書いたのとプレゼントがちょっと違ったよ。」 と報告してくれました。
大人は、日常や会社において、そこまで無邪気に物事を信じることは出来ません。
信じることが出来るということは良いことですね。
Column180 2006/12/10 up
■ 会社と社員、どっちの成長が大事
宋 文洲さんの 「これしかないよ日本の人事」 を読んでいたら、とても厳しいことが書いてありました。
ダメな社員は厳しくしようが、甘やかそうが、今更どんなに教育しても、やっぱりダメ。
出る杭のような奴をきちんと伸ばしていくことが会社を活性化させ、伸ばしていくことになる。 と。
実は、ビジョナリーカンパニーという、かつて大きく成長し、今なお、生き残り続けている企業の共通点を研究した書
物にも同様なことが書いてありました。
いわく、
行き先の決まったバス(会社)に乗客(社員)を乗せたのではなく、
行き先を決めることのできる乗客(社員)をバス(会社)に乗せたことが共通点だと。
また、
社員の教育に力を入れた企業の多くは大きく成長し、世界的に名の知られた企業も多い、でも、それだけの会社は
例外なく、今は戦線離脱し、どこにもいなくなっている。と。
仮に、この意見が本質をついているとしても、これから、社員をどんどん増やしていく企業なら良いですが、既に多く
の社員を抱える企業にとっては、今更どうにもならないことです。
今の社員に加えて、非常に優秀な社員を採用していくしかないでしょう。
実は、企業の人事マンにとって、優秀な社員を中途採用していくことは、企業の力を短期間で伸ばす手段として、社
員の教育よりも魅力的なことだと思います。
しかし、ここで欠かせない視点は、会社を伸ばしていくのは誰のためなのかということだと思います。
企業経営者が、自分や株主のために、企業をどんどん大きくしたいなら、優秀な社員を集めればいいいし、私のよう
な人事マンは、社員の多くにちょっとでも成長してもらえばいい。
でも、前述の理屈に従えば、社員が成長しても、企業は大きく成長できないかもしれない。
正解ってあるのでしょうかね。
Column179 2006/12/3 up