過去のコラム(Column31〜40)

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Column40  2005/6/15up            

 
■ クールビズがあなたの主張を奪う?

  最近、クールビズに関する論議で周囲がにぎわっています。
  私の勤める会社でも導入に向けた真剣な論議がされ、スーツ姿のネクタイをはずすだけではみっともないとか、ネクタ
  イをはずしても、28度以上の室温はつらいかもとか。 女性社員もシャツが見えたら親父くさいと騒いでます。

  でも実際のところ、カジュアルさ無しに、ネクタイをはずすだけだと、我々サラリーマンは自分を演出する手立てを一つ失
  います。
  えっ、何のこと? って言ってませんか。

  大事なお客様と会うとき、会議で自分を主張する時、自分のお気に入りの「決めネクタイ」 をしめると落ち着いて自分を
  表現出来るそうです。
  実際、スーツやワイシャツも含め、自分自身が気に入っている色の組み合わせは何となく自分を落ち着かせます。

  ファッション業界の方でなくても、自分が明るく見える色、自分を強く主張できる色、落ち着いて見える色 等の組み合わ
  せくらいは、知っておいて損はありません。

  人によって色が表現する意味は変わってきますが、明るい色のレジメンタル(縞)や明るい赤系が若さを強調したり、黄
  色系が快活さを強調するような気がしませんか?
   (これは私の場合ですが。)

  俺は中身で勝負だ。そんなセリフを言うあなた。
  爽快な天気の日に、明るい色のネクタイを締めたあなたと、暑い日に暗い柄のネクタイを締めたあなたのどちらが、お
  客様に好印象を与えるかは想像がつくでしょう。

  中身+外見からくる印象+適切な状況はあなたのパフォーマンスをきちんと発揮させるための条件のひとつです。

  「クールビズ」あなたのプラスとなるか、マイナスとなるか、あなた次第です。








Column39  2005/6/2up               

 
■ 客観性を取り戻すキーワード「熱湯注意」

  ぐつぐつと煮えたぎる思い というか妙にカッカしてしまう時って有りませんか?

  会議の場で自分の発言を否定された、それも絶対正しいと思っていることが。とか、幾ら議論しても相手と噛み合わない。
  ・・・そんな思いをするのって、実は日常茶飯事なのではないですか?

  そんなある日、たまたま会社の湯沸室に行くと、「熱湯注意」の貼り紙がありました。

  その貼り紙を見ていて思いました。自分のことか、と。
  そして、「冷静にならなくてはいけない。」と何度か自分に言い聞かせて、思考力を取り戻しました。
  腹が立つとか、気に食わないとかの前に、彼との論点は何だっけ。・・・正確な言葉で思い返しました。

  よし、理屈だけ言えば相手の言い分も十分正しい。
  でも、こちらの考え方の背景にあるものは○○と□□で、○○は譲れるけど、□□は譲れない。・・・そんな感じです。

  最近では会議中に腹が立つと「熱湯注意」の貼り紙を思い出し、自分自身と相手が論争しているシーンを客観的に見つめ
  るような思考を行うように努力しています。

  客観性を取り戻すためのキーワード。 私の場合は「熱湯注意」です。








Column38  2005/6/1up               


 
■ 前向きな占い

  実は、私は占いを全く信じないのですが、以前にもご紹介した我が家の小学生が作る新聞に書かれた占いにはいつも元
  気づけられます。  実際の言葉はもっと子供っぽいのですが、大体は以下のようなことが書いてあります。

  「勉強がはかどらないかも、少し休んで。」  「今までしてきたことが、皆に認められそう。」
  「人を手伝うと、いいことがある。」     「苦労した分、目標が達成できそう。」
  「元気な顔をしていれば、運気がアップする。」「声を出しながら覚えると、記憶に残る。」
  「ニッコリしていると、人気がアップ。」

  どうです。占いなどではなく、 自分を励ます前向きなセリフ集として立派に使えます。 
  この2ヶ月ほど、日曜日以外の毎晩、子供が見せてくれるこの占いを読んでいると、自分自身が「頑張れ」と言われてい
  るような気がします。

  これに引きかえ、朝の出掛けのTV各局の占いは何なんでしょう。 何の意味があるのだろうかと思ってしまいます。
  今日は金運が○、恋愛運が△。今日のラッキーカラーは ・・・・・こんな占い、誰か信用しているのでしょうか?

  天気予報くらいには当たるなら良いですが、星座によって異なる恋愛運を何もニュース番組の中で流さなくても、
  ・・・・ 「とほほっ」な世の中です。 (占いを信じている方ご免なさい。)


  ところが、今朝のとある局の占い。

  「元気のない人を励まさない。」 「思い込みが強く人と上手くいかない。気をつけよう。」
   ・・・メンタルヘルスやコーチングとしてはいいですね。

  「今日の運勢」 ではなく、 「今日の一言」 とすればいいのに、と勝手に思ってます。








Column37  2005/5/28up              


 
■ 提案者の説明責任

  どう考えても良いアイデアなのに受入れられない。そんな経験はありませんか。
  時には、中々OKしてくれない相手が石頭に思え、相手に不満を持ったりしていませんか。

  不満たらたらの前に、相手の立場になって考えてみましょう。

  「良い提案は受け入れる。」 という姿勢の方は最近増えてきている気がします。 多くの方は何が正しいかの適切な判断
  基準は持っているのです。

  でも、
  自分に詳細の知識がなかったり、提案している相手を良く知らない場合などは、中々Yesとは言えなかったりします。
  例え良さそうだと思っても、判断の決め手がないからです。

  自分を振り返ってみて下さい。
  あなたは、自分の提案の良さをきちっと説明できてますか?

  今までのやり方との違い、メリット・デメリット。
  そして単なる思い付きではなく、確実に実行出来るという十分な裏付けがありますか。
  提案者には説明責任があります。それを果たさずに、不満を言っているようでは一人前とは言えません。

  そんな説明責任を果たすことが、あなたのアイデアを立派なものに変えるかも知れません。

  そもそも相手のニーズを十分把握できてますか?
  自分の提案を実現したいなら、もうちょっと努力してみたほうがよさそうです。

  それでもダメなら、
  自分の主張の中で、相手が否定していない部分を見極めましょう。

  「○○と××の部分は私と同じ意見と考えてよろしいですか。」 「それでは、その他の部分を再検討してみます。」

  否定の中の肯定を見つけ出すことが、あなたの提案を一歩も二歩も前進させます。

  前向きな姿勢であることが、あなたの提案を実現させるのです。








Column36  2005/5/23up              


 
■うつ≠ヨの近道を作ってませんか?

  自分を抑えることの多いあなた。 あなたはうつ≠ヨの近道を作っているのかも知れません。

  指示をするとテキパキ動いて役に立つと上司に言われていませんか?
  話をよく聞いてくれて理解があると後輩に言われていませんか?
  ・・・ものすごく良い部下、いい上司・先輩だと周囲に思われているあなた、自分を必要以上に抑えこんでいませんか?

  本当は自分としての考えや提案を主張したい、本当は部下をもっと叱咤激励したい。 もしそんな不満があるのなら、我
  慢したあなたの思いはストレスとして蓄積されているのです。 つまり、せっせとうつ≠ヨの近道を作っているのです。

  では、対策です。
  自分のやりたいことは何なのか、じっくり考えたことはありますか。

  まずは、仕事上のことで自分のやりたいことは何かと考えてみて、少しずつでも実行してみる。 そんなことがストレスを軽
  減させます。

  周りをよく見て下さい。
  あなたからみて勝手なことばかり主張したり、やっている同僚が、ちゃんとした評価を受けたりしてませんか。

  他の方から見れば、リーダーシップをとり、きちっと成果を上げているように見えているのです。
   しかも、大抵は実際にその通りなのです。

  やりたいと思ったことをやるのはいいことです。 ・・・・・ スカッとするし、成果も上がるし。
  それで迷惑を受ける方への心配をしているのなら、きちっとフォローをすればいいのです。 助かったよの一言だけでもい
  いのですから。

 うつ≠ヨの近道を断ち切りましょう。








Column35  2005/5/16up              


 
■ 元気にしていれば運気が良くなる

  「元気にしていれば運気が良くなる」 またしても我が家の小3が作る新聞の占いコーナーに載っていました。
  ご丁寧に、「もうすぐ暑くなるから健康に注意」と注釈まであります。

  眠い時、辛い時、怒った時、それをあからさまに表情に出す方をよくみかけます。

  そんな方には用事があっても声をかけ難い。後回しです。 こちらまで気分が悪くなることさえあります。

  当然、元気はつらつとした方には声もかけ易いし、こちらまで元気がもらえるような気がしたりします。


  積極的であるとか、前向きであるとかの以前に、
  まずは元気はつらつ、そんな生きいきした様子が周囲まで明るくします。

  でも、それが出来ている方って年令を重ねるほど減ってきます。 周囲をやる気にする牽引力にならなければいけ
  ない年令なのに。

  だからこそ、常に元気がだせる方は普通以上に頑張っているように見えるのです。


  特に意識的にこわもてにしたり、低い声で指示命令しようとしているのでなければ、感情的になった時でも、部下
  や同僚の前ではきっぱりと意識を切換えて保つのが一人前の社会人です。

  中々難しい。もちろん私だってそうです。
  でも、私は子供の新聞を思い出して心の中で唱えます。
  「元気にしていれば、運気が良くなる」

  どうです。あなたも唱えてみませんか。








Column34  2005/5/9up               


 
■ 質問責めにしない

  私の友人が勤める会社でもコーチングが導入され、直属上司がコーチング研修を受けたようです。
  友人に言わせるとコーチングの第一印象は 「質問攻め」 とのこと。

  コーチング研修を受けた上司がいる方で同様な感想を述べる方は結構多いのではないでしょうか。

  良い質問は、気付きを与えたり、考えを整理できたりと質問される側の役に立つのですが、コーチとしての経験を十
  分に積んだ方でないと、効果的な質問はできません。

  質問攻めというよりむしろ質問責め、うまく攻めるどころかほとんど折檻(せっかん)状態です。

  上司と部下の間のコーチングであれば、
    部下の方々には、コーチング ≒ 責められる時間
    上司の側にも、コーチング ≒ 実際の役には立たない  というイメージが染み付いてしまいかねません。

  質問は、適切なヒントを与えてこそ効果的なのであり、応じる側にはじっくり頭の中を整理する時間が必要です。

  例えば「思っていることを言ってごらん」という質問や、「1年後にどういう結果を出したいのですか」という問いかけは
  無闇にするのではなく、会話の状況やタイミングを考えなくてはなりません。

  私も 『答えは相手の中にある』 がコーチングの基本だとは思いますが、常に相手の中に答えが用意されているわ
  けではないのです。

  しつこく質問責めにすれば、相手は自分は主導権がない折檻の時間なのだと思うだけでしょう。

  あせってはいけません。
  特に効果的な質問を思いつかないのなら、相手に考える時間を充分に与えるが有効です。
  「次回までに考えてみて」 だっていいじゃないですか。

  『待つ』 ことはコーチングに限らず、部下指導の立派なスキルです。

  もう一つ重要なこと。
  部下の側からみて、上司からコーチを受けることは、自分でコーチを雇うこととは強制感の有無が全く違います。
  コーチをしてあげるよなんて言ってしまえば、部下にはあなたが星一徹に見えてしまうかもしれません。

  相手にもよりますが、
  主導権はコーチを受ける側にあるのだと思って接していくことがうまくコーチングを持続していくコツ
  だと私は思います。








Column33  2005/4/26up             


 
■ Badクエスチョン、Goodクエスチョン

  仕事の説明をした後に、 「質問あるか?」 という上司から部下への質問。
  これって実は、Badクエスチョン。 クローズドクエスチョンと言い、YESかNOの2者択一を迫る質問なのです。
  怖い顔でもしてたら部下は、首を横に振るだけでしょう。

  「○○君。今の説明についてどんな疑問点があるかな? まずは君から質問してくれるかな?」
  これはGoodクエスチョン。オープンクエスチョンと言い、発想を促す質問です。また名前を呼ぶことで、○○君自身
  の気持ちを、黙って見ているその他大勢から、質問を許された特別の人間に変えます。
  まずはと言ってるのだから、○○君が質問している間に他の人も質問を準備します。

  もちろん、急いで結果を知りたいときなど、クローズドクエスチョン(Yes or No)が有効な時も多々有ります。
  オープンとクローズドをうまく使い分けることも、上司としてのあなたの役割なのです。








Column32  2005/4/23up             


 
■ コーチングだけを教えるわけじゃない

  やっぱりいますねえ。 自分の部下にコーチをするのをいやがる方。
    「部下を甘やかしているようで納得いかない。」 そんなことをまじめにおっしゃいます。

  でも、ちがうでしょ。 納得いかないのは部下を甘やかすことではなく、人の意見を聞くことなんでしょ。
  そんな方は、部下だけでなく、同僚や上役の意見を聞くのだっていやなわけです。

  人の意見を聞くこと=コーチングというイメージが出来上がっているのです。だからコーチングもいやだと言う。
  極論すれば自分中心に世界が回っている。 そんな方はかなりいるのです。

  先日CTP(コーチトレイニングプログラム)の説明会に参加させていただいたのですが、
  2人1組になっての演習のときに、組になった方が一方的に話そうとするのに驚きました。その方はコーチを職業としてや
  ってみたいとおっしゃっていたのにもかかわらず、自分の考えを延々話すのです。
  私が話す番になり、私が少し話すと今度は私の言葉を遮って自分の意見を再び延々しゃべります。

  世の中そんなものです。

  前述の部下にコーチをしたくない方にも、コーチングのスキルとして「聴 く」ことを何度も解説していますが、その
  説明をそもそも聴いていない。
  まあそれは別としても、「聴 く」というスキルを知っていることと、実際に聴けているということは違うのだと痛切に感じます。

  自分自身を振り返っても、
  コーチングスキルの解説本を読んだり、セミナーでロールプレイングをしても、コーチングスキルは身につきません。
  身に付くのはコーチングの知識だけです。

  必要なのは実際に人と関わりコーチする経験を積むことなのです。自分からその気にならなければコーチにはなれない
  のです。

  同じく、企業におけるコーチング導入の最大のネックは、自分から人と関わり積極的に話しを聞こうとは思ってはいない方
  をコーチに仕立て上げるのは困難だという点なのです。 育てる なんて言ったらそっぽを向かれてしまいます。

  企業におけるコーチング導入は非常に難しい。 ・・・・・・ 今更ながら実感する日々です。

  部下の話なんか聞きたくないという方には、
   「じゃあ私もあなたの話は聞きませんよ ・・・・どうしますそう言われたら。」 (私は彼の部下ではありません。)
  もしくは、「あなたの上司があなたの話をまともに聞いてくれなかったらどう感じますか?」 と言うしかないのです。

  もちろん、一番大事なのは、誰もが、人の気持ちを理解しようとすること。そのために聴く(=しっかり聞く)ことです。
  でもそんな方、あなたの周りに大勢いますか。

  企業では、コーチングを教えるだけではなく
  相手や状況によって、コーチングとティーチングをうまく使い分け、聴くときは聴くし、きちっと指示するときは指
  示する。 そんなバランスをうまく身に着けてもらうことが必要です。
  それが、企業におけるコーチング導入なのです。

  さて、次はどんな仕掛けを考えましょうか。








Column31  2005/4/18up             


 
■ 子供にはビジョンがある

  「大きくなったら何になりたいの?」
  子供にたずねると即答で返事がありました。「お菓子屋さんになりたい。」

  去年聞いた答えと違ってたりもしますが、それにもちゃんとした理由がついてたりします。
  「楽しいそうだし、やりがいがありそうだからね」 ・・・ やりがいなんて言葉どこで覚えたのか。

  そして、驚いたことに計画が図面に描いてあったりもします。
  一人100万円ずつ貯めてお店を建てる。 ○○ちゃんと□□ちゃんがお店を番して、 △△ちゃんがレジ係、自分がお菓子
  を作る。朝は皆でお掃除。 ・・・・・ お店の平面図まであります。

  そこまで書いてあるのを見て私はびっくりしました。 これって立派なビジョンじゃん。

  振り返って我が身のことを考えると、いい年齢して、会社での自分の将来像すら描けていません。
  若い社員には自分のキャリアを考えろとか言っておいて、同期の連中が集まると、俺たちのキャリアって何なのかなとか、
  これからどうするかなとか、誰も明確なビジョンがありません。

  子供と比較して何たるていたらく。 この曖昧さが大人らしさなのかとも錯覚しそうです。

  ビジョンは口で言ったり、頭でちょびっと妄想するだけじゃなく。 きちっとキャンパスに描けてこそビジョンなのです。
  「ビジョンとは目標だ」 とか言っても、自分のビジョンを明確に描けていないのでは、言葉に重みもありません。

  「あなたの10年後のビジョンは?」 中年サラリーマンの何人がこの質問に答えられるでしょうか。
  決して行き当たりばったりで来たわけではありませんが、何となく自分の仕事をきちっとこなして、問題点は全力で解決し
  て、サラリーマンがそれで何とかなってきた時代も20世紀までのような気がします。

  「真剣に考えるか。」 子供の図面を見ながら、そう思いました。







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